20250704
2025の上半期が終わった。2025 part 2の始まり。環境も自分自身も変化した部分は多いが、総体として見るとうんうん悩みつつ体を動かしていたら終わった、という印象。10年ぶりくらいに規則正しい生活を取り戻しつつある。この前は3時に寝たという友人の話に信じられない......という反応をしてしまった。
上半期によく聴いた音楽について、stats.fmというアプリで順番を付けることができた。
一番聴いていたのがpp69&野田洋次郎のHey Phone。冬に長めの一人旅をしたときに毎朝聴いていた。朝の曇り空とどうしようもない不安、何だかんだうまくいくだろうという強がりにも似た楽観、がごちゃ混ぜになって思い出される。yさんのビートは音の新しさと叙情的なコード感がいい感じに同居しているのが好き。RASENのビートとかでも感じた。
二番目に聴いていたのがNujabes,Shing02のLuv(sic) pt2。論文を書いていて苦しかった時期、Luv(sic) Hexalogyをお薬みたいに使っていた。元々Nujabesのビートというか、後ろで鳴っているピアノの優しさを求めて聴いていたけれど、段々Shing02の歌詞が沁みてきた。 単純に C'est la vie という言葉が気に入ったのもある。
It's like the God in me saw the Devil in you
I wanted to break myself in the worst way when I met you
のラインを聴くと、andymoriも「青い空」で
吐き気のするあの顔を 大事な人の中にみて
いろいろと嫌になって 飛び出してきたけれど
と歌っていたな、と思い出す。
三番目に聴いていたのが家主のSHOZEN。最初はおもしろ枠で聴いていて、替え歌して遊んだ時期もあったが、順に刺さってきた。「どこか一点ばかり見つめちゃうな」。 春以降はひたすら家主を聴いていた。シンガロングしてくれと言わんばりの良いメロディに、気持ちを代弁してくれるような、純粋でちょっとコミカルな歌詞が乗っていて、ずっと歌ってしまう。というか歌声が好きすぎる、ボーカル3人いるけど。かっこいいのに素朴。 こういうのをパワーポップというのだろうか、力をもらっている。新曲の「YOU」も力だった。「歌ってほしい あなたに」。来週のライブが楽しみ。
友人と山に登った。ひたすら沢に沿って。影まで緑がかっているようだった。緑と青が混ざったカワセミの色が一番好きなのだけど、葉っぱと青空の色が脳の中で混ざってその色になったみたいに、気持ちよさで満たされた。 元々は暑さを心配していたけれど、山の中は本当に涼しくて、いつまでもいたいくらいだった。むしろ下山した後の暑さに驚いた。アスファルトがけっこう寄与しているのかな。 日本中のアスファルトを消し飛ばしたら涼しくなったりしないかな。
音楽を作っている。Adoの気分になっている。クローゼットで録音するのはさすがに暑い。これからも録音、録音、録音の夏。あなたが思うより健康です。
合成音声を使って作るのはお休みしている。最近好みがロックに寄っていて、今まで作っていたのとは音楽性が変わりすぎているのが一つの理由。自分の書きたい歌詞が自分自身に焦点を当てているものが多くて、自分で歌ってみたくなった、というのも理由だ。
あとは、ツイッターに毒ばかりが流れるようになって以降(というか、それが毒であることに気づき始めて以降)、インターネットに軸足を置いているような創作物にあまり触れなくなってしまったのもある。消費の速さとかオマージュの氾濫とか、ついていけないところがある。 歌いたいことはインターネットとは独立にあって、自分はギターと声帯を持っていて、今はそれで十分な気がしてしまった。泥だらけのインターネットの中で光る宝石を見つけるのは好きだったし、自分の音楽性はインターネットで知った音楽で構成されているけれど。長い一人旅を経て、自分の中の時間のスケールが世間からずれてしまったのかも。
根本のところで人間信仰があって、その人の色が出ていれば出ているほどうれしい、と思っている。ボカロの不思議なところは、合成音声自体は透明なはずなのに、結果的に出てくる曲に染み出てくる作者の色が強く、歌っている合成音声にも色が付いているように見えてくる、というところだ。
電子音楽大好き期がやってきたらまたしれっとボカロの曲を出したりするかもしれない。しばらく先になるとは思うけれど。